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合唱のこと、英語のこと、本のこと、友達のこと、仕事のこと・・・とりあえず、ダラダラ続ける日記です。

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たまに翻訳やると、しんどい。
●頼まれ翻訳ボランティア

………を帰省している
娘のために
やっているのだが、
これが久しぶりのせいか、
なかなか調子が出なくて
しんどい。

卒論研究でグリム童話の「白雪姫」を
選んでくれちゃいまして。
まあ、国文科なんで、
日本に輸入されてきた
グリム作品の考察をやっている、と。

調べていたら、
明治期の日本に輸入された
グリム童話は、
ドイツ語から直接じゃなくて、英訳モノの影響を
受けている……てな事を
書いてある研究がありまして、Kindleで英文のグリム童話を
チェックしてたら、かなり
長い論評が付いておった。

で、これを訳すことになったわけ。

昔は翻訳の仕事を少しやっていたので、
まあ、お手の物だったのだが、
最近はとんとご無沙汰。

英語を英語のままに
英語脳で読むのは、
毎日読んでるんで、
そう衰えていないよー
なんだが、

英語を読んで、
それを日本語脳で
読み替えて、さらに
日本語で入力する……
という作業をしなくなっており、英語→日本語に変換する
スイッチがなかなか
入りにくい。

英文のニュアンスは
分かるんだけど、
さて、この単語の訳語は
何だったっけ?
みたいなσ(^_^;

英語を見て、
「これ、日本語で
何と言うんだったっけ?」
で、結局辞書を引く、と。

頭の中の翻訳スイッチ、
ほとんど消失しております。

昨日、「Yahoo! 英語」という
語学学習アプリを見つけて、
無料でお試しがいろいろ
出来るようなので
やってみたら、
TOEIC用のリスニングトレーニングがあった。

聞き取りのブラッシュアップにいいかなー、と
試してみたところ、
きれいな発音で聞き取りやすい。

んが、課題の単語を
聞き取った後、日本語の
訳語を見て覚えるページがあり、ここで英語脳から
日本語脳に切り替えないと、
英語と訳語がうまく
結びつけられない。

英語→フランス語とか、
英語→ドイツ語なら、
似たよーな仕組みで
似たよーな単語が
使われる場合が多いから、
横にスライドすれば
いいような気がするんだけど、(例えば、英語でprinceプリンス→ドイツ語でPrinzとか)

英語→日本語って、
ヤッパリてんで成り立ちが
違うもんねぇ。

語学学習は、なかなか
一筋縄ではいかないなー。

さらに、最近ワープロ入力は
日本語ばっかりなもんだから、英文を入力しようとすると、英単語をローマ字化して入力してしまったりする。

特に、カタカナ英語で
「やってもうたー!」が起こる。

普段「ストレート」と
入力するのに、
su-to-re---to
でやってるもんだから、
straightを目で見ているのに、
出だしでついうっかり、
su-to
と、要らない母音を
入力してしまう。

アホや~!!

A4で4-5枚分
打ち込みしないと、
なかなかスムーズに
ならない感じ。

いかん、いかん。
錆びついてます。

ボストンの秘書科学校に行ってた頃、初めてタイピングなるものを習い、たどたどしく
キーを叩いていましたが、

徹底的なブラインドタッチ
を叩き込まれ(毎日2時間、タイピングの授業があった)、さらに卒業要件は、
1分間で60 words、ミスは
2個以下、という記録を
3回以上出すこと、だったので、そりゃもう、必死で練習しました。(現在はどうかわかりませんが、その当時、日本で英文タイプ技能では、だいたい1分間40wordsというのが速い方だったような気がする)

てなわけで、アメリカでかなりしごかれて、タイピングは速くなったんだけど、
最近は日本語入力ばかりなので、どうしても英文タイプ技能は落ちてますね。たまには練習し直さないと、ダメなんだなぁ。

ピアノとおんなじようなもので、1日サボると、3日戻るのかもしんない。

いかん。また修業する
ものを増やしとる。

●グリム童話、昔、仕事で大分資料を読んだ。

「本当は怖い初版グリム童話」という仕事をやったので、その当時、おもしろがってかなり大量の資料を読んだ。

日本のものでも、民俗学的なネタが強い、というので、
民俗ネタのライターのお仕事を結構頂けて、
思いっきり民俗学資料に
ハマって、ルンルンしてた。

で、グリム童話研究は、
ヨーロッパではとっても
盛んで、歴史学的・民俗学的・心理学的・宗教学的アプローチなど、いろんな見方があって、そりゃあハマる。20世紀初頭のドイツでは、聖書の次に読まれているのがグリム童話だったそうで、これをヒトラーが教育的指導に役立てようと、一家に一冊グリム童話を備えよ、みたいな命令を出した、とかね。

昨夜もKindleショップを見てみたら、聖書のシンボリズムを使う辺りに焦点を当てた宗教学的アプローチの本があった。

白雪姫の冒頭の、姫が生まれる前のシーンなんですが、最初にフクロウがやって来て、次にカラスがやってきて、最後にハトがやってきた………なんていう
記述があるんですよね。
ノアの箱船がアララト山に
着いた時みたいね。

他にも数字の「3」とか「7」が多用されていて、数の象徴もふんだんに盛り込まれている。(白雪姫では、3回殺されそうになったり、7つの山を越えて7人の小人の家へたどり着いたり)

上記の本は、
The Owl, the Raven and the Dove
(って、そのままです)
という研究書で、読むと面白そうなんだけど、
値段が研究書っぽく、
Kindleでも3000円超え。

うーん、これを
買うのはちょっと苦しいので、とりあえず無料サンプルだけ読んで楽しんどきました。

ところで、今回調べていて、
ちょっと目からウロコが
落ちました。

ペローにしろ、
グリムにしろ、
かなり古い伝承をもとに
作られた本なんで、
なんか、とてつもなく
昔の人のよーな気がしてた。

確かにペローはちょいと
古いんですが、グリム兄弟は19世紀の人でして、
初版出版は1812年、第2版が1819年。

日本で言えば、ちょうど
幕末前の文化文政期なんですよー! 子沢山将軍・家斉の同時代人!

なんか、感覚的には、
鎌倉時代とか室町時代
のような気がしちゃってたんだけど、意外に近代の人々!

失礼しましたー!

ちなみに、1812年の初版では、白雪姫を殺そうと、あの手この手を使うのは、
実の母親、という怖い設定!

さらに、姫を殺したら、
証拠に肺と肝臓を持ってこい、塩茹でにして食べてやる……(キャーッ(゚o゚;)

これはあまりにコワいってんで、第2版では、
実母から継母に変更。でも、
まだカニバリズムはやってる。

で、第3版位から、
やっとカニバリズムはなくなり、ほっ。(^_^;)

第1~2版では、暗殺指令を受けた猟師は、姫の代わりにイノシシを狩って、肺と肝臓を持って帰り、王妃はそれを塩茹でして喜んで食べる、と。

これが明治期の日本版になると、
小人が小さい武士になってたり、イノシシが鹿に変わったり、で、日本風アレンジが施されます。

その辺の変化を追うのがおもしろい。その当時の社会状況や政治状況、また訳された国の国民性などで、どんどん変化が起こる。

深い森に分け入っていく
「赤ずきんちゃん」などは、
ゲルマン的なお話である、
とグリム兄弟は規定しているそうなんですが、

全てのお話がドイツ起源ではないようです。今訳している評論によると、グリム兄弟に
民話を提供した人々は、
たいがいがグリム兄弟の周囲の中産階級の女性たち。
イメージでは、田舎の貧しいおばあちゃんが語った……的に思われてますが、これも後に作られたイメージ。

で、この中産階級の女性たち、実は出自がフランスだったりするんですよ!

聖バルテルミーの虐殺で
世界史の授業でもお馴染みの
ユグノー教徒がその祖先だったりするんです。

宗教的弾圧でフランスを
追われ、ドイツに逃げてきた
ユグノー教徒って、たくさん
いたらしいです。

てなわけで、フランス系の人々が結構ドイツに住んでいた。で、彼らのご家庭では、
ペローが編んだフランスの
昔話集を幼い頃に読んでいた、と推定できるわけで、

こうしてグリム童話の中に
フランステイストの話が
入っていった………というわけらしいです。

なぁるほど~。

考えてみれば、
フランスとドイツは
地続きだもんねぇ。

それに、宗教戦争以外でも、
領土を取ったり取られたり、ってのを、長年にわたって
やってたわけだから、
互いに影響し合って当たり前なんだなー。

極東の島国育ちの
我々には思いも寄らない
ふかぁくて、長い連環の
中に、ヨーロッパの童話はあるんだなぁ。

……と、資料を読み耽りつつ、
感慨に浸っている今日この頃なのでありました。

最近また民俗学にハマり
かけてるんだが、やり出すと
日本のものも、西洋のものも、おもしろくてたまらんなー。

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