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合唱のこと、英語のこと、本のこと、友達のこと、仕事のこと・・・とりあえず、ダラダラ続ける日記です。

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「ラメンタービレアーメン」に思うこと
●先日書いた感想文です。
一応作詞者なんで、作曲者のご依頼を受けて
作成、また作曲者のお許しを得て、ブログ掲載です。

*********************

ラメンタービレアーメンに思うこと
 
         
                       冬 木 亮 子

 
 初めてこの曲を聴いた時のことだった。染み入るような響きが、私の中に一つの情景を結ばせた。
 初夏――。
 薔薇の咲く園があった。枝々は緑をたたえ、花弁は透き通るようだった。ひとりの少年が立っていた。少年は、薔薇の香りに包まれ、陶然と目を閉じる。日はまさに中天にあり、少年のうぶ毛を黄金色に染めた。庭園には、光だけが踊っている。穏やかな午後だった。幸せに形があるのなら、きっとこんな形だろう。
 だが今、全ては失われた。薔薇も、少年も消え、かわりに見えるのは、どこまでも続く鉛色の空だ。光は絶え、誰もそこに残ってはいない。少年の輝く頬。花びらの色。幸せの記憶だけが、私の心を締めつける。
 ピアノが紡ぎだしたこの情景を、ドイツ語という言葉の響きに託し、詩にしてみた。
人は、幸せの記憶を忘れるこができない。いつまでも心に思い返し、二度とない時をいとおしむのだ。

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