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ふと思い立って、三島に行った
●三島駅前に大岡信ことば館
という美術館がある、という情報を
今朝I東君からもらった。
昨日の夜から、ちょっと一つ書き出していて、パソコン持ってお散歩に行って、書いてもいいかも……と思っていたので、ぶらっと三島に行ってみることにした。
さすがに東海道線じゃ、書けないよね~(ToT)と思っていたのだが、やって来た電車は、かつての東海号。
えええ?! 鈍行にこれ、使われてるわけ?
うっひゃー、ラッキー。
三島までの一時間、パソコン広げてパコパコ打ち込みしちゃいました。
●三島駅北口からすぐ
と地図には書いてあるんだけど、どーももひとつわからないので駅員さんに聞いて確認。
北口ロータリーを出て、線路に反って右に行く。なぜか日大国際関係学部の校舎が建っている。で、その次のビルが予備校で有名なZ-KAIのビル。実はここの1~2階が美術館なのである。
モダーンできれいなビルですねー。
早速入ってみることに。
料金は、大人500円!
や、安い!
さらに、65歳以上は200円!
ちょっとしたワークショップが出来るこんなラウンジや、
オシャレなソファーのある休憩室もある。
で、ここ、
目の前に新幹線ホームが見える!
穴場?
家に帰ってきてから、パンフをよくよく見たら、フレンチビストロレストランなるものまであった! ランチとカフェタイムと、ディナータイムがあるんだって。今度はこっちも寄ってみなくちゃ!
●で、肝腎の展示ですが
今回の展示は、
「若き日の大岡信 西湖詩篇」。
同時開催で、三島時代の大岡さんに焦点を当てた「ふるさとを歩く」とか。
展示の雰囲気は、こんな感じ。
さすがに展示会場を撮影するわけにはいかないので、ショップで購入してきた絵葉書でお見せしますねー。
詩という文字の芸術を、美術館という空間で、どうやって見せるのか。
普通は、まあ、文学館的な展示しか考えられませんよね。
そういう展示もないわけではありませんでしたが(直筆原稿とかも見られた)、言葉や文字の持つ視覚性を前面に押し出して、空間をいっぱいに使った展示になっていて、すごく面白かったです!
嬉しいことに、ステキな椅子やソファーや、さらに磨き抜かれた木の床の上に、ちょこんと座れるように、クッションがあちこちに配置されている。
文字の展示に見入ったり、メモを取ったり(メモを取りたい人用に、ちゃんと入口に鉛筆が用意されている!)で、実にゆったりとした時間を過ごして参りました。
文字を床にも散らしたりする展示が面白かったな~。マンガ『蟲師』の中に、文字につく蟲の話があって、それが素晴らしくて唸ったことがありましたけど、あれに近い感覚かなぁ。
館長さんが造形家の岩本圭司さんという方なので、これからも大岡さんの言葉をおもしろく見せて下さるのではないか、と大いに期待!
●気に入った詩をいくつか。
「夢のひとに」
あなたは
あしうらで
白い貝を
踏みつける
うつむいたきり
わたしは
砂をにじりながら
半球の彼方
燃え落ちる雲を
見つめていた
※
あなたのピアノ
窓をへだてるだけなのに
遥かなところで鳴っている
わたしをおいてその室内は
蒼空にうかびあがる
壁にもたれて
麦藁帽子を灼けるにまかせて
わたしは
眺めることを許されぬ
空のピアノを聞いている
わたしの心は荒れているのに
海のうねりは穏かすぎる!
この詩は、白い吹き抜けの壁に、まるで浮き彫りのように展示されていました。
若い頃の詩のような感じですね。
年譜展示の中に、
1993年、62歳の時の作品がありました。6月から11月までの滞独中に、母の訃報に接した時のもの。
「母を喪ふ」
ベルリン芸術会館の屋上テラスを
青空が覆つてゐる
青葉がざはめき
その風の上を 暗くもなく
寂しげもなく むしろ明るく
張りをもつて
おれの名を呼びながら
声になつたおふくろが昇っていくのを
おれはテラスの椅子に座つてありありと見た
この詩のような夢を、母が亡くなった後、三日目くらいに見ました。以来、母は夢に現れません。あちらの世界に、いったんだなぁ。もう帰って来ないんだなぁ……と思いました。今でも時々思い出して、泣きながら寝てたりするんですけど、やはり「昇っていったのだ」という強い思いが、私の中にもありますね。
昇っていった人たちには、ただ言葉を捧げることしか出来ない。言葉を捧げることでしか、私たちは世界を感じることが出来ない。
この詩、メモに書き留め、幾度もかみしめてしまいました。
言葉の力って、どこまでも深い。
●今日は、水辺散策はしなかったんですけど
桜川沿いに建てられた大岡さんの詩碑に、こんなのがあるそうです。
故郷の水へのメッセージ
(水辺の文学碑)
地表面の七割は水
人体の七割も水
われわれの最も深い感情も思想も
水が感じ 水が考へているに
ちがひない
自分の中に
湧き上がる水が
見える。
●おまけ
清水に帰りつき、駅から家までお散歩して帰りました。
浜田の踏切脇に、こんなお花が。
初めて見ました。何て言うんでしょうね。
で、自分ちの隣の神社で、森林浴。
ぶらり途中下車の旅……みたいな1日でしたが、何か大事なものを与えられたような気がします。出掛けてみて、良かった。
書くのに迷った時、また来よう。
という美術館がある、という情報を
今朝I東君からもらった。
昨日の夜から、ちょっと一つ書き出していて、パソコン持ってお散歩に行って、書いてもいいかも……と思っていたので、ぶらっと三島に行ってみることにした。
さすがに東海道線じゃ、書けないよね~(ToT)と思っていたのだが、やって来た電車は、かつての東海号。
えええ?! 鈍行にこれ、使われてるわけ?
うっひゃー、ラッキー。
三島までの一時間、パソコン広げてパコパコ打ち込みしちゃいました。
●三島駅北口からすぐ
と地図には書いてあるんだけど、どーももひとつわからないので駅員さんに聞いて確認。
北口ロータリーを出て、線路に反って右に行く。なぜか日大国際関係学部の校舎が建っている。で、その次のビルが予備校で有名なZ-KAIのビル。実はここの1~2階が美術館なのである。
モダーンできれいなビルですねー。
早速入ってみることに。
料金は、大人500円!
や、安い!
さらに、65歳以上は200円!
ちょっとしたワークショップが出来るこんなラウンジや、
オシャレなソファーのある休憩室もある。
で、ここ、
目の前に新幹線ホームが見える!
穴場?
家に帰ってきてから、パンフをよくよく見たら、フレンチビストロレストランなるものまであった! ランチとカフェタイムと、ディナータイムがあるんだって。今度はこっちも寄ってみなくちゃ!
●で、肝腎の展示ですが
今回の展示は、
「若き日の大岡信 西湖詩篇」。
同時開催で、三島時代の大岡さんに焦点を当てた「ふるさとを歩く」とか。
展示の雰囲気は、こんな感じ。
さすがに展示会場を撮影するわけにはいかないので、ショップで購入してきた絵葉書でお見せしますねー。
詩という文字の芸術を、美術館という空間で、どうやって見せるのか。
普通は、まあ、文学館的な展示しか考えられませんよね。
そういう展示もないわけではありませんでしたが(直筆原稿とかも見られた)、言葉や文字の持つ視覚性を前面に押し出して、空間をいっぱいに使った展示になっていて、すごく面白かったです!
嬉しいことに、ステキな椅子やソファーや、さらに磨き抜かれた木の床の上に、ちょこんと座れるように、クッションがあちこちに配置されている。
文字の展示に見入ったり、メモを取ったり(メモを取りたい人用に、ちゃんと入口に鉛筆が用意されている!)で、実にゆったりとした時間を過ごして参りました。
文字を床にも散らしたりする展示が面白かったな~。マンガ『蟲師』の中に、文字につく蟲の話があって、それが素晴らしくて唸ったことがありましたけど、あれに近い感覚かなぁ。
館長さんが造形家の岩本圭司さんという方なので、これからも大岡さんの言葉をおもしろく見せて下さるのではないか、と大いに期待!
●気に入った詩をいくつか。
「夢のひとに」
あなたは
あしうらで
白い貝を
踏みつける
うつむいたきり
わたしは
砂をにじりながら
半球の彼方
燃え落ちる雲を
見つめていた
※
あなたのピアノ
窓をへだてるだけなのに
遥かなところで鳴っている
わたしをおいてその室内は
蒼空にうかびあがる
壁にもたれて
麦藁帽子を灼けるにまかせて
わたしは
眺めることを許されぬ
空のピアノを聞いている
わたしの心は荒れているのに
海のうねりは穏かすぎる!
この詩は、白い吹き抜けの壁に、まるで浮き彫りのように展示されていました。
若い頃の詩のような感じですね。
年譜展示の中に、
1993年、62歳の時の作品がありました。6月から11月までの滞独中に、母の訃報に接した時のもの。
「母を喪ふ」
ベルリン芸術会館の屋上テラスを
青空が覆つてゐる
青葉がざはめき
その風の上を 暗くもなく
寂しげもなく むしろ明るく
張りをもつて
おれの名を呼びながら
声になつたおふくろが昇っていくのを
おれはテラスの椅子に座つてありありと見た
この詩のような夢を、母が亡くなった後、三日目くらいに見ました。以来、母は夢に現れません。あちらの世界に、いったんだなぁ。もう帰って来ないんだなぁ……と思いました。今でも時々思い出して、泣きながら寝てたりするんですけど、やはり「昇っていったのだ」という強い思いが、私の中にもありますね。
昇っていった人たちには、ただ言葉を捧げることしか出来ない。言葉を捧げることでしか、私たちは世界を感じることが出来ない。
この詩、メモに書き留め、幾度もかみしめてしまいました。
言葉の力って、どこまでも深い。
●今日は、水辺散策はしなかったんですけど
桜川沿いに建てられた大岡さんの詩碑に、こんなのがあるそうです。
故郷の水へのメッセージ
(水辺の文学碑)
地表面の七割は水
人体の七割も水
われわれの最も深い感情も思想も
水が感じ 水が考へているに
ちがひない
自分の中に
湧き上がる水が
見える。
●おまけ
清水に帰りつき、駅から家までお散歩して帰りました。
浜田の踏切脇に、こんなお花が。
初めて見ました。何て言うんでしょうね。
で、自分ちの隣の神社で、森林浴。
ぶらり途中下車の旅……みたいな1日でしたが、何か大事なものを与えられたような気がします。出掛けてみて、良かった。
書くのに迷った時、また来よう。
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