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合唱のこと、英語のこと、本のこと、友達のこと、仕事のこと・・・とりあえず、ダラダラ続ける日記です。

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朋アリ遠方ヨリ来タリテ迷子トナル
●甘かった………(-_-;)

お互いスマホがあるから、簡単に会えるだろー、
とタカをくくっていたカナダの友人Craigが、
ちゃっかり迷ってくれましたー。

共通の友人であるH崎さんのお見舞いを兼ねて、
実に17年ぶりくらいに静岡にやってくると言うので、
楽しみに待ってたんですが~、

10年ぶりくらいに来ても、私より
ずっと道に詳しく、サクサクこちらを案内
してくれちゃったりする超絶方向感覚を誇る
Torbjornと似たよーなもんだ、と何となく
思い込んでいましたが(どっちも寒い国から来る
スパイならぬ友達!)、

「迷っちゃって、あっちに行ったりこっちに
行ったりしちゃったよー」………て、もしもし、
それは迷子の基本でしょーがっ!
言われた場所から動かないの!(ああ、母親の気分)

元々、静岡に住んでた頃から、ほとんど日本語を
覚えようとしなかった人なんで、
「改札口」の「カイ」と、「東海道線」の「カイ」で
混乱しちゃったんだって。

そ、そー言われてみれば、
同じ発音だネ………そうかぁ、そんな風に
認識したこと、なかったヨ(^。^;)

日本人は、「かいさつぐち」と聞けば、
自然と「改札口」という漢字で認識するから、
絶対「トーカイ」の「カイ」と間違えることはない。
ナルホド、サウンドだけで聴いてる外国人には、
わけわかんないんだぁ。ちゃんとticket barrierとか
書いてやれば良かったのだが、咄嗟にその英語が
出て来なかったんで、ま、いいや、分かるだろう、と
Kaisatsu-guchiとかメールに書いてしまったのが
失敗だったな。

日本に住んでたんだから(それも、かなり長い!)、
少しは漢字も覚えればよかったのにぃ、と
話してたんですが、最初に日本に来た時、
小さい頃から、どんどん漢字を覚えて、
子供でも3,000字は覚えないと使い物にならなくて、
さらに大人になると、もっともっと大量に覚えないと
日本語は使えない、と言うのを知って、

「………ウソだろ? ムリだよ、ムリ!
絶対ムリだから!_| ̄|○」

と漢字学習を放棄しちゃったんですネ~(^_^;)

おっかしいなぁ、ESSの専門家として、
今も毎日せっせと人に英語を教えてるくせに、
他の国の言葉はダメなのかい!
カナダ人なので、他には多少フランス語が
出来るんだけど、どーも日本語とは相性が
悪かったらしい。

●ともあれ、何とか出会えたので、駅前のTully''sでお茶会

時間を取って、3人でご飯したいね、と
H崎さんと言ってたんだけど、
いざ、久しぶりの来日となると、
毎日のようにいろんな友達と会う約束が
入ってしまって、ディナーはムリに。

で、お茶会となったわけですが、

話し始めてみると、
あれやこれや、話す事ってたくさんあるものだねぇ。

ちょうどお茶会直前も、英語俳句の校正を
やってたりしたもんだから、これこれこういう
仕組みの詩で、5-7-5だから、トータルで17個前後しか
単語を使えないので、これだ、という単語を
見つけ出すのが、苦しい………けど楽しい、とか、

前に書いたスペリング本の表紙を
スクリーンショットした奴を見せて、
単語の語源を調べて解説するのが
おもしろくて、例えばWednesdayの
語源が北欧神話のWodinから来てるために、
[d]を真ん中に入れるのだ、みたいな事を
書いた話などでウケを取りました。

「昔教えた日本人の生徒さんたちも、
みんなウェドネスデイって言って覚えてたネ~。僕もそうだったなぁ(^_^;)」
みたいな話が出た。ニャルホド、世界的に
みんな、そーやって覚えてるんだな、
ウェドネスデイ。

だいたい英語のスペリングっての、
例外、例外、例外の嵐で、
てんでシステマチックでない。
いろんな言語から借入した言葉だらけ
だから、いろんな言語のルールに則った
スペルを踏襲してる。

過去に何度か、英語の書き方ルールに統一
しよう、という動きもあったんだけど、
てんでうまくいかず、今に至る………という歴史が
あるんで、一朝一夕には、この例外だらけルールは
改定されない。仕方ないんで、みんなウェドネスデイ
と呟きながら書く、と。

●年寄りの自覚を持たないとネ~、の話をした。

Craigは私より4つ下で、やっと50sになって
1年目なのだが、友達と話すことは、
「もう若くはないんだ、とちゃんと認めて、
そこから先の人生をどう楽しんでいくか」
みたいになっているのだそうな。

自分たちの親の世代は
そろそろ80代で、そのほとんどが
これから先10年も20年も、
元気はつらつで「イエーっ!」みたいな
ワケはないのであり、

彼らが去った後は、彼らの子供である
自分たち世代が、「老人」と呼ばれる世代になる。

当たり前のことなんだけど、
その当たり前を受け入れてadmitするのには
抵抗がある。他人と比較して、
「アイツよりは、俺の方が若く見える」と
胸をなで下ろしたりしてみても、
だからと言って、自分の年齢が若返るわけではない。

気持ち的には、まだ30代や40代の尻尾を
付けているのが50代で、「まだ若い」とか
思っている。「まだ」が付いた時点で、
もう若くないんだけどさ。

Craigが言うには、20代や30代の自分を
振り返って、そのいたらなさを冷静に
受け止められるようになったところが、
折り返し地点なんじゃないかな、との事。

うーん、確かにそうかもしれないネ。

若い頃は、自分の人生なんだから、
自分の自由意志でなんとかしてやろう、
と躍起になってあがいていたけれど、
なかなか思い通りにはいかなくて、
自分を責めたり、周りを責めたりして
ひどく苦しがっていた。
後になって振り返ってみると、
結局のところ、自分の人生は、
自分だけで決めて築き上げてきたわけじゃなくて、
さまざまな要因が複雑にからまりあって、
自分の意志を超えたところで、
今の、あるべき道に導かれてきているんじゃないか、
と思えるようになる。
悩んだり苦しんだりした事にも、
何か大事な意味があったのかもしれない。
若い頃は、これが自分の生きる道なんだ、
と闇雲に思い込んでいた事も、
今思えば、自分で自分をごまかして
いたのかもしれない。

………とまあ、そういう話をしてたんですけど、
何か、天の見えざる配剤みたいなものに、
素直に目を向けられるようになる、というのが
よく年を取る、という事なのかもしれないネ。

Craigの子供の頃、80のおじいちゃんが、
「人生の前半の40年よりも、後半の40年の方が、
もっともっと楽しい。わしは今、楽しくて仕方ない」
とニッコリ話してくれて、その時は「ウソだろ?」と
思ったけど、今になってみると、そういう人生の方が
価値があるのかも、と思えるようになったんだって。
そのおじいちゃんは、彼にこう語った翌日、
大往生を遂げたそう。人生、今が一番の花、
という気持ちで逝けるなんて、なんて幸せな
おじいちゃんだろう。

日々学生たちと接している彼は、
学生たちから若さを分けてもらっている感じで、
それはそれで、老け込まないんでいいんだけれど、

今、自分が人生に対して抱いている感慨は、
決して彼らとは共有出来ないんじゃないかな、
とも言っていた。Craig自身も、若い時には、
年寄りが長い年月の間にやっと悟った
年を取る事の意義なんか、気付きもしなかったから、
若者たちに、それを悟れとは言えない。
それが分かった時は、もう人間は
肉体的なターニングポイントを越えてしまっている。

若さの絶頂期に、精神も絶頂期を迎えられれば
いいのにねぇ~。なかなか自分の思い通りには
ならないのが、人生ってヤツの醍醐味なのかな。

ともあれ、こんな話が出来る友達が
いる、っていうのは、人生が与えてくれた
大切な宝物だ。

次はいつ会えるか、てんでわからないけれど、

遠い海の果ての国に離れて暮らしていても、
ネットもメールもあるという有り難い時代のおかげで、
keep in touch出来る。

朋アリ遠方ニテ頑張ッテイルノダ。
こちらも頑張って生きないとね。
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